スケッチ!UBC

よーべーせー留学記  ~UBC、バンクーバー、えとせとら~

ディスカッション。

ロサンゼルスから帰ってきました。

 

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日本を離れて3ヶ月、今回のLAでのグループプロジェクトも含め議論の機会が重なったので、ちょっとディスカッションについて落とし込んでみました。

タイミング的に(後述)、個人的に超ホットですし。

 

日本人とのグループワークを終えてこれに改めて気づくのは何の皮肉かわかりませんが、参加の内訳が海外という環境にもまれまくっている方、その環境で戦おうというギラギラした目した方がほとんどって点に起因しているのかもしれません。

 

所属していた部活の内容が「議論」だったのも手伝って。読み手としてはESSが一番ハマるかも。

 

「勢い」ある主張の力

 

日本人は自分の意見がない!積極的な発言しない!

っていうのはあまりに言われ古されていますね。

 

こっちきて体感してるので間違いないです。自分の意見をもって「勢い」ももって議論するという点で概して世界に劣るでしょう。特に彼らの「勢い」はとてつもないものを感じます。

また、日本人全員がそうでないとしても、海外の方が概して日本人に対して上記のようなイメージを持っている、というのは確実に言えることだと思います。

それが国民性というマジックワードで言いくるめてよいか、はたまた議論の訓練不足なのか、ここは今回はおいといて。

 

(このような気質に加え、勢いをつけるためには根拠がしっかりしている、そもそも意見を述べるための多量の引き出しをもつ必要がある、ということで、ものを知らないと話せないってのもあります。端的に言うとマテリアルとかそれ狙いですかね。)

 

自分の意見をしっかり持って主張をちゃんとしよう!

当然、この点は鍛えなければならない点です。点なんですが。

 

ちゃんと聞いてまとめる力

 

これも鍛えがいあり。

この「勢い」の点が備わってくると、言ってることがちんぷんかんぷんでも勢いで押すことができるようになってしまいます。

また、自身の主張に注力しすぎるとおのずと周りがどう考えているのかを排斥しがち。意見への客観性も忘れがち。

このプログラム参加者には、海外在住が私よりずーっと長く、その中で主張力を磨いていたという背景がありそうな方が多いです。ですが、翻ってこっちの力が抜け落ちているなってケースも少なからずありました。これは海外志向・海外が上位、みたいな思考しがちな大学生の抜かしやすいポイントかもしれない。

あーこいつ俺の意見きいてないなー自分のそればっか示してくるなーってのは、チームでもの進めるにあたってこれは大きなマイナス。

第二者へのアプローチでも第三者の立場にたってでもよいので、相手の主張を聞く・それをまとめ上げる、という能力を鍛え上げるのも重要。

こっちの点は特に大切なのかもしれません。このLAのプログラムにおいてはこの点の優位性を確立できた点がひとつ目に見える収穫だったのかな。

 

 

海外との関わりということを見据えているなら上記の2つの力を磨くことはとくに必要になってくると思います。そのゴールは一番わかりやすいものでいえば留学(ただこれはあまりに安直かな)。国籍越えてチームを組むような職務をビジョンにしている方も。

海外にいって議論に関する上記のギャップに気づかされてそこで悪戦苦闘して成長したっていうありきたりな話よく聞くと思いますが、こんだけありきたりになるくらい誰もが聞く事実なんだったら日本にいるうちに鍛えとけばいいんじゃ。

 

 

一見すごーく当たり前なことなので笑っちゃったって人も多いと思います。

言ってる自分自身、苦笑もんです。言葉にするとこんなに陳腐。

でも、これができてない現状があったればこそのまとめになりました。

 

ESSで鍛えられ…てる?

 

これらの能力を鍛えるにあたり、

ESSで行われているディスカッションはそのポテンシャルに溢れてはいるのですが、

その大部分が「優しすぎる」んじゃないかなーって思います。

 

TLには(もちろん経験が浅いからっていう全うな理由はあるけど)サポートがほぼ必ずつき、学年が高い人は他大主催のものでもサポート的役割にまわる行動様式が一般化し、テーブルとして(というかTLさんの)成功こそ果たすべきゴール!のディスカッションになっている。もちろん成功体験の積み重ねが自信になるけど、苦しい思いして鍛える過程の部分が弱すぎやしないかって。

せっかく英語っていう学年平等化する手段使って議論しているんだから、3年生はフォローに徹するみたいなムードってもったいないんじゃないかなーって。

 

 

ひとつの案としては、

・テーブルのメンバーはこの「勢い」の分野を鍛えるためにある種テーブルのムードなんかおかまいなく自説を展開する。もちろんこの「ムードなんかおかまいなく」の時点で、意見を示すのだけで負荷がかかる人が多いと思います。そんだけ強い意見になるためには綿密に考える必要があります。極端な話無根拠な「勢い」でもそれを使えるようになる意義はあると思いますが、思考に裏打ちされた勢い、こそ結局のところ最強ですし。

・で、司会ポジションを1人決めてチーム全体の統括は司会に一任。ESSでいうTLですね。で、よく使われる「サポート要員」は多くて1人。1人でも相当な甘え。もう「テーブル全体のムード形成を主たる目的に据えるテーブルメンバー」の立ち位置をつくらない!そすると必然的にトゲトゲする各意見をまとめあげテーブルとしてゴールに向かうためには是が非でも耳を傾けなければならない。また個人間の発言量ギャップ、向かう方向の提示、客観性の確保、こういった管理もすべて自分1人で担わなければならない。

 

当然はじめは失敗します。絶対失敗すると思います。Sなんかまとまらないに決まってます。

でもそれでいいんです、最初は。

あと、この失敗が大会っていう大事な場面でおきても、私的にはむしろそっちのが本人にとって鮮烈な経験になるかなと思います。

こういう鮮烈な失敗経験が活きるんです。失敗してる時が一番能力研ぎ澄ましに効くときなんです。月並みだけど意外とこの点が葬られているんじゃないかなと感じます。とことん鍛えぬくなら、こんぐらいやらんといかんね。

 

今回は

英語力向上だのいろんな意見・価値観に触れることなどそういったディスセクの多種にわたる面白みは排除して真に議論それ自体の力を磨くことを目指す想定で書いてます。ディスするゴールがいろんな人と話したいってならそれは全然ありだし柔くやる方がリラックスした状態での喋りを生むってなら全然僕の意見はスルーで大丈夫です。

でもこっち来て一層感じる高めるべき能力ってのに結びつけるためなら、こんな感じの高負荷ディスが良いのではと思います。

 

ハイ以上、りょーすけにしてはわりと尖った意見提示でした。

 

 

LAにて。 ~所属部活に関するうちわ話~

 

LAのとあるお店でグループメンバーとの議論が白熱してるとき、ふっと流れてきたお店のBGMに思わず自身の議論への思考・発言が一瞬止まってしまった。ハッとせずにはいられなかった。

 

Don’t Stop Believing / Journey

 

3日間寝ずのカリキュラム、頭に汗かきまくりながらの議論の場にあり、議論それ自体の難しさにも直面していたさなか、

1年前のあの曲が。

そうか……あれから1年か、って改めて。

あのときはグリーVerだったから調こそ違えど、ね。

 

そしてそのときの日本時間はちょうど11月30日17時。ちょうど今頃かな、って。

1年前のことがよぎり、同時に私の知らない1年間に思いがめぐり、真剣な議論中にも関わらず文脈なくうるっと来てしまった。

なんて粋なお店なんだ。

 

 

 

 

 

 

改めまして、後輩の皆さん、主催大会お疲れ様でした。

そして3年生の皆さん、ご引退おめでとうございます。(DNA除く)

 

1年前、私たちを心からの温かさで送り出してくれた皆さんの目には今、何が見えていますか。

 

私たちにとっての皆さんがそうであったように、

後輩をもつこと、彼らの何にもかえ難いパワーを得ること、この醍醐味に溢れた最高代としての1年だったのではないでしょうか。

そしてそれに裏打ちされ、今は一抹の不安すらなく部を去ることができるのではないかと思います。

 

皆さんの集大成の大会をこの目で見ることが叶わなかったのは非常に残念です。

かわりといっては変ですが、皆さんの引退の瞬間、私は太平洋の向こう側でこの21年の人生で最も頭を使ったといって過言でないディスカッションに臨んでおりました。面白いもんですね。笑

もはやfacebookなのか我が部の情報板なのか分かんなくなるほどの数々のポストを見て、この大会が皆さんの最後にして最高の輝きを十二分に放っていたものだったことは火を見るより明らかでした。北米大陸にもちゃんと届いてますよ、皆さんの強さ、温かさ、眩しさ。

 

おのおの、次なるゴールに向け邁進することと思います。皆さんの目が見据えるものの1つは間違いなくそれだと思います。立ち止まったらそこで終わりです。

私には到底知りえない、苦悩・葛藤も含めたこの団体で得た財産、これを片時も離さずに。

なんて、おこがましいこと言えた口じゃないけどねーん。

 

帰国後、この部をすっかり離れ(もちろんずっと繋がってはいるけど、ね)新しいゴールに向け歩みをすすめているであろう皆さんに会えるのが本当に楽しみです。その際は、皆さんにとって忘れられないであろうこの11月30日について、御聞かせ下さいね。

 

そしてこれから団体を担う1~2年生の皆さん。Seeing is believingなので、皆さんらしい団体づくり、直接見にいきます。3年生の遺したものがどんな形で脈をうっているのか、そして彼らを温かく送りだした皆さん自身の持ち味、かじ取り。遊びにいくのが今から楽しみでなりません。あ、いや、遊びにいかせて下さい。笑

 

 

最後にもう一度。

本当に本当に、お疲れ様でした。

 

頭いじめ抜いた上でのお酒がもろにきいてあやうく飛行機逃しかけた二日酔いのりょーすけより☆