スケッチ!UBC

よーべーせー留学記  ~UBC、バンクーバー、えとせとら~

留学先で日本人と絡む是非

僕自身こっちにきてずーーーっともやもやしてた悩み。

交換留学に散っている同窓の友人の大部分も抱えていた悩み。

それが

「留学先での日本人との絡み」について、である。

 

日本人の異様に多いUBCにおいてはこの悩みはより顕著かもしれない。

 

 

 

日本人をシャットアウトすべき、という考えは

 

・英語の卓越、という留学のオーソドックスな主旨に従えば、日本語の使用自体がまったくもっての甘えであろう

・日本人との絡みは日本でできるじゃないの

 

といった理由による。

 

ごもっともである。日本語を全く持って排斥して多言語に向き合うことによる伸び率は非常に大きいはずだ。

外国にいたものの結局日本人同士でばかりかたまってしまった、という話は典型的な留学失敗談だ。これはなんとしても防がなければいけない。

 

 

僕は当初、UBCのあまりの日本人の多さに、

気をつけなければ上記のような失敗を起こしてしまいかねないと逆に焦ってしまい

日本人といちゃだめだ!だめだ!みたいな心持ちになってしまっていた。それがときに過剰であった。

(不快な思いされた方が万一いたら本当にごめんなさい)

 

 

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しかし、いくらかして気づいた。

日本人だから、という理由であからさまに関係を避けようとするのは

 

 

見方によれば

逆・人種差別だ。

 

 

この葛藤のさなか

いろんな人に話してみて、

アドバイスいただいて、

だんだん気持ちに変化が生まれてきた。

 

 

日本人との絡みを許容する見方を獲得していったのだ。

 

 

・UBCという環境で出会ったという点では日本人も外国人も関係ない、どちらも貴重な出会い

 

UBCには日本の様々な大学から交換留学にやってきている学生がいる。自身の大学に籠っていては得られない出会いに相違ない。特に関西の大学の方と関わる機会は本当に少ないだろう。UBCという場を介して日本全国の学生との繋がりが形成されるのだ。

 

また、UBCの日本人はそのすべてが交換留学生というわけではない。すなわち「UBC正規生」の日本人も非常に多い。彼らとの出会い関わりも、当たり前だがUBCに赴いたからこそ成し得たものであるし、バックグラウンドが自身と全く違った人が多く非常に面白い。

 

 

・縁の広がりの可能性

 

なにがいけないのかといえば、日本人との絡みに「完結する」ことなのだろう。

僕の心掛けている絡みはそういう類ではなく、日本人の新しい友人のそのお知り合い、といった流れでまた新しい出会いが生まれるものだ。そしてその出会いは日本人に限らない。

友達の友達、は、国籍のみならないが、自分とは少し異なる特性を持っていることが経験上結構多い。出会いが出会いを呼ぶのなら、日本人だから!といってシャットアウトするのはその先に派生する出会いも失われてしまう。

 

 

・結局のところ続く縁って・・・

 

留学というのは「期限付きのククリ」の形成という色が極めて濃い。国を越えている非常にドラスティックな環境の変化だ。悲しいかな、留学が終わって自国に帰ると、カナダの友達、世界中からやってきた交換留学生とは物理的に距離が生まれてしまう。今でこそSNSで繋がりを維持するのは容易だが、それでも繋がりが希薄になってしまうのは致し方ない。言語の習得や議論の機会としてこういった関係は非常に身になる一方で、そのためだけの縁、短期的な付き合いで終わってしまうものも多い。むろん、続けていきたい縁だって山ほどあるのは事実だが。

 

ある教授が学生に「なぜ留学に惹かれたの?」ときいて学生が「世界中の学生と交流できるから!」と答えたら、その教授は「ばかやろう!そんな縁は結局大学をでてみんな国に帰ったら薄まっていく!教授を利用して勉強なりプロジェクトに精を出しなさい!」と叱咤したというエピソードがある。

まさにそういうことだ。

 

それに比べれば、留学を終えて帰る国が一緒、というのは物理的に縁を続けやすい。打算的ととられたら不本意極まりないが、続く縁、続いていく縁を育むことに重きをおく意義は大きいはずだ。

 

 

 

 

なにがだめなのかといえば

「常に」日本人といること

日本人との関わり「に執着」すること

日本人との関わり「の比重が大きい」こと

結果、殻にこもって「外国の方との関わりをもたず終えてしまう」こと

なのだ。

 

 

日本人との関わりも丁度いいさじ加減で持ちつつ、もちろん世界からの学生との関わりをメインにする、

というようにバランスよく人と関わること、

 

そしてそんな中でも惰性的・非生産的な絡み(だべりの類)はしっかり排除すること、

 

これが留学のおける日本人との関わり方において大事なのだろう。

これさえ心掛ければ、というのが私なりの結論づけである。

 

 

 

おわりに

 

こちらにきて長いこと抱えていたこのもやもやを

やっとこさ書き出す後押しとなったのは

同じく交換留学で

フランスに留学している友人のブログを拝見したことによる。

 

彼や彼のポストに反応した友人たちも

同様の悩みを持ち、そしてほとんど同様の折り合いづけに至っていた。

 

こちらもぜひ参照してもらえればと思う。

そして彼には改めて感謝である。

 

http://aejf.jp/?p=245

 

 

 

つぎに、今後留学をしたい!と考えている人。

留学する街・大学に日本人が多いか否か、というのは

留学先選定においては必ずもっておくべき視点といえるであろう。

 

じゅんっすいに英語英語、というのであれば

このような環境よりは日本人のいない、極めて少ない環境の方がよいのかもしれない。

 

この視点は極めて重要だと思われる。声を大にして言いたい。

 

 

僕の場合、就活も絡んだり英語力の下地をある程度つけていたりという意味では今の環境に不満はない。

 

たまに、「日本語なまったわ~」みたいな状態に憧れたりもするけど、ね。笑