雨の似合う街、Gastown
Waterfront駅から北東へしばらく行くと、突如街の様相は一変する。
わりと近代的ペッカペカなビル群が典型イメージのバンクーバー中心街であるが、
いきなり道路は石畳に。
建物もまさに大西洋を渡ったかのようなヨーロッパ調のそれに変貌を遂げる。
けっこう唐突な変化なのでびっくりする。
いきなり私服でテレビにでるようになった波田陽区なみの突然の変化である(古い)。
この石畳のヨーロッパエリアこそ、バンクーバー発祥の地、Gastownだ。
バンクーバーは決して歴史の深いまち、というわけではない。
この街の起源は1867年。
海の向こうでは徳川慶喜公が250年の歴史を誇った江戸幕府に将軍自らピリオドをうつ、大政奉還が成されていた年だ。
この街にJohn Deightonなるイギリス人がうつりすんだ。
彼は非常にワイワイ騒ぎが好きで、仲間を集めてはワイワイガヤガヤ。
そういう人、バンクーバーで結構出会ったけどいいもんですよね。なんていうか、人間関係のハブになる人ってほんと卓越した人間関係構築力がある。
っていうのはおいといて。
で、まー大騒ぎ大騒ぎなわけで、
「騒々しい」を意味する単語、GassyからとってGastownになったのだ、とか
。
決して、断固としてオール電化反対を訴えるガス会社との癒着がっつりみっちりな街でも、マタドガスがそこらじゅう浮遊しててガスふりまいてる街でもない。
ひと安心。
Gastownはバンクーバーのなかでも絶対はずせないスポット。
街並みがただただ綺麗なので歩いているだけで楽しい。
まぁ、なにがあるか、っていったら、その、うん。
マストなのはこちらのスチームクロック。
なんでも世界初の蒸気で動く時計だそうで。
ちなみに案内してあげた子2人のうち2人が、「あんがいチャチい」という冷酷極まりない客観性に基づいた公正な感想を述べておりました。
このスチームクロック、冬に行ったときには
なんか修理中で謎の煙突になっていた。
これはこれで趣があったかな(すっとぼけ)
そのほか、おしゃれなカフェやお土産屋さんがたーーくさんある。
そして中央広場にはさっきの騒がしい男の銅像が。
そんなにかっこよい部類ではない。でもまぁイケメンには恐れ多くて近づけない的な女性もいるわけなので、この容姿もGastown発祥に貢献したのだろう。
そう!!!たとえ三枚目だって、街をつくれるのだ!!!!!(勇気もらいました!!!!!!)
ちなみに。
雨の街バンクーバーにおいてGastownは
やっぱり雨の日に来るととってもしっくりくる。
もちろん晴れの日でも街並は綺麗なのだが…
雨だと一層、スチームクロックの煙の演出がはまる。
そしてGastown独特の丸い形の電灯も、雨の夜には一層映える。
水溜りに反映してゆらゆらとゆれる電灯。
ぜひ、傘を指しながら歩きたい。
雨の日の訪問をおすすめします。